· 

世界にありながら世界に属さない

 

世界の中にありながら世界に属さない

吉福伸逸氏の亡くなる直前に書いたこの本を読んでみました。


とてもじゃないけど書評を書くなんてことはできそうもない。


だけどこの深く突き刺さるこの内容を誰かと共有したい気持ちにかられてしまう。

 

彼の行ってきたセッションは、今活躍しているセラピストの方たちにものすごい影響を与えてきたんだろうことはこの本を読むとなんとなくですが理解できます。

 

何度となく本を開いて文字が目に飛び込んでくるたびにかすかに動悸を感じてしまう。

 

あぁこんなすごい人がいたんだなぁ、と。

吉福さんがこの説明的な本を亡くなる直前まで書くことをよしとしなかったのは前書きに記してありました。

 


---日常生活でもセラピーでも、あらゆる瞬間に、ひとりの人間が感じたり、理解することをはるかに超えたもの、言葉に超えたものががあるんです。けれども説明を聞いてしまうと「私は知っている」という気になる。「知っている、分かっている」という意識が経験と自分の中に入ってきて、一種のブロックになってしまうんです。---自分が追い詰められて危機状態になったことがないんですね。---

 

 


聴くだけの側に実感が伴わない説明的なことはできれば一切したくなかったようです。

 

そして吉福さんが求めていたのは、社会的な規範をしっかりと身につけた上で、その規範に縛られることをよしとしない生き方、そういったことをセラピーの場を訪れる人に求めていたけれど、ほとんどが社会に適合できることがゴールになってしまい、そこまで求めている人には出会えなく、充足感には満たされなかったようです。

なんだか共感できる自分がいる。。。私も必ずしも人のためにやっているわけではなく自分のためにやっている。自分が自分に納得できることを納得できるようにしていきたい。でもなかなか充足感には出会えない。。。

本当の意味で自由を体現しようとした人、それを周りに自然に見せてくれた人、分かる人にはわかる人、なんとも形容しがたい存在感のある情熱的な人、だったように想像してます。



おすすめの書評はこちらを。本の中身はどれも痺れるのですが、特に「四つの力」の部分についてはとても感じ入りました。→https://1000ya.isis.ne.jp/1680.html