前野先生の慶應義塾大学での講義が深くておもしろい。
「人の自由意志は存在しない。私たちが思う「私」や「心」は脳の錯覚である。具体的には、普段の行動は脳のニューロンの一つ一つが判断をした結果であり、その行動が起こった後に自分の意識が生じている。 」というもの。
これを「受動意識仮説」と呼んでいる。
潜在意識のリトル本田ならぬ、自分の中の小人たちがさまざまなことを受け取り判断し変換して情報を出力している。その出力された結果を選択的に受け取って観察しているのが意識である。本当はボトムアップで運営されている会社のようなもの。
どんな性質の小人たちなのかは人それぞれですが、小人たちのことをよく理解してあげるほど、人生に役立つことにつながる可能性が高くなるということと解釈しました。
考え方そのものはもともと東洋的思想に概念としてはあるようにみえるけれども、工学的見地から仮説を立てて検証を繰り返していることに対して素直に尊敬の念がわきました。
YOUTUBE→意識は幻想か?―「私」の謎を解く受動意識仮説